テイクバックによってゴルフトップの位置は決まります。
トップの位置が定まらない場合には、テイクバックとの相関関係がうまくいっていないサインです。
タイガーウッズの連続写真を見てみるとこの辺の因果関係が分かりやすいので、詳しく解説していきます。
タイガー・ウッズのトップの位置は定まっている?
前回のゴルフスイング01でテイクバックを学んだと思いますが、腹圧で捻転が正しく出来ていれば、連動して動く肩の回転によって、ゴルフスイングのトップの位置は自然に決まりますが、左手首の掌屈の加減や肩甲骨の柔軟性などによっても変わってきます。
左手が曲がる(写真右)のは、グリップの位置が身体から近すぎて肩が回っていないので、左肘を伸ばして、写真左のように深く捻転しないといけませんが、通常はそうするとトップの位置は低くなります。
グリップ位置は身体から可能な限り遠くに、左肘が伸びるようにテークバックすることで、深い捻転と大きなスイングアークになります。
そして正しいダウンスイングができればドライバーの場合には:
- ヘッドスピードは上がり
- スイングプレーンはシャローになり
- アタックアングルが鈍角になり
- 打ち出した球はロースピンになり
飛距離はアップするはずです。
タイガー・ウッズのフルショットでのバックスイング
タイガー・ウッズのフルショットでのバックスイングは、地面と平行の位置まで捻転されていないのをご存知ですか?
最近の若い選手の多くも、トップの位置が低い人(ショートトップ)が多いですね。
それは、タイガーのようにトレーニングを行うことで、より上下半身と腕の連動性が増して、緩みのないスイングが増えてきたからだと思います。
トップの位置が高いのは問題ないと思いますが、緩んだり左手が曲がったりすることは、捻転ができていないので修正しないとうまくなりません。
目安としては、左手がまっすぐに伸びて捻転していれば、トップの位置は低くなりがちです。
バックスイングは緩まないで捻転することが重要で、下半身、腕と肩の三角形が完全に連動することで、最大の飛距離と正確性を生み出します。
スイング全体が一体化して振れるようになると、その結果しっかりとシャフトをしならせて、下半身リードから引いて引くスイングで、ジャストタイミングのインパクトでシャフトをしなり戻せるようになり、飛距離と正確性が増します。
ゴルフクラブの重心管理!身体の前でクラブを構え、腕・肩の三角形を維持
クラブの重心管理って意識したことはありますか?
クラブを振る上で一番大事な事かもしれませんが、スイング中に常にクラブが身体の前にないと重心管理はできません。
つまりスイングの動きに連動して、グリップ位置がシンクロして動くことになります。
ゴルフクラブの重心位置って知ってますか?
クラブの重心位置は、クラブフェイスの上方約10~20cm、シャフトから約5~10cm位の空中にあります。
そこの重心位置が、ゴルフクラブを振るときに常に手のひらに乗ってコントロールできるようにすることが、一番大事なところです。
そのため、
- グリップは柔らかく下から握って
- 手首はゆらゆらと左右に動くように
- 腕と肩の三角形を保って
身体の動きと腕の動きがシンクロして動かない限り、クラブの重心管理が外れていることになり、スイングとクラブとのバランスが取れなくなり、いつ崩壊しても不思議ではない状態になります。
もし重心管理が外れると、つまりスイング中に腕だけが身体の動きから外れて動いている部分があるとすれば、その部分ではシャフトやヘッドが生み出す強大なエネルギーによって、正しいスイング軌道を邪魔するエネルギー(トルク)が発生しており、その強大なトルク(ノイズ)をスイング中に補正して振らないとなりません。
実際には、ほぼ正しいスイングは不可能な状態と言えます。
ですので、01に戻って身体の前に常にクラブを維持できるように、基礎練を行ってください。
これができないと何をやってもうまくいきません。
もし分からない方は、こちらの動画を御覧ください。
飛びます!関節硬いゴルファーに朗報
えっトップの位置は決まっていない?
トップの正しい位置(高さ)は人それぞれ微妙に異なっていることを事前に理解しましょう!
理想的なトップは、正しいテイクバック時に発生したエネルギーにより身体全体が引っ張られるように捻転し、収まった場所のことです。
ですので、テイクバックとは、グリッププレッシャーにより生み出された第1振り子のエネルギーにより、クラブヘッドが上方へ振り上がることをいいます。
始動で腹圧が維持されていれば:
- 自然と下半身リードになり
- 腰が回転
- 肩も連動
増幅されたスイングエネルギーにより、身体が一体で連動していれば、左手首を真下に下ろすようなダウンスイングが始まります。
腕の力でクラブを持ち上げると、テークバックのエネルギー不足でこの位置には収まらないですし、理想的なダウンスイングの動きもエネルギー不足でできません。
ここが最大の注意ポイントになります。
質問
別に上に上がれば何でもいいんじゃない?
答え
それではその違いを以下で御覧ください!
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簡単に言うと、力を貯めて生み出すのがトップの役目!
写真をご覧頂くと、ものすごいパワーが、捻転によって生み出されているのが伺えます。
- 中央の写真でタイガー・ウッズの背筋と右足の大腿筋の盛り上がりを確認して下さい。結果的に体重移動も行われ、7~8割程度の体重が右側に乗っている状態ですが、2~3割の力で左足もテイクバックのエネルギーに相反して踏ん張っているのが分かります。
- そして腰は30度程度捻転されて、腕は自然にリラックスした状態で伸びています。
一番右の写真は切り返した瞬間です!
- すでに腰は飛球線方向へ向かって動いており、腰の始動で切り返しが行われているのが分かります。
- この時に腕が遅れてスイングの貯めができることや、クラブヘッドがテイクバックエネルギーの流れによって後方に自然と流れることで、シャフトが最大限しなり、ダウンで内側から下りてくるプレーンになり、アタックアングルがシャローで鈍角になります。
これが、グリッププレッシャーから生み出され、テイクバック時に増幅されたエネルギーが不可欠な最大の理由です。
キレが良いタイガー・ウッズのアイアンショット
やドライバーも、このトップからの引いて引く、腰の回転始動の切り返しの精度の高さが生み出しています!
ドライバーの場合は、アッパー気味の軌道になり、アイアンショットの場合は、インパクトゾーンが長く、ターフが薄く長く取れるインパクトになり、ミート率は最大値を記録するでしょう。
その結果、初速やバンクスピン値が理想的になります。
そのため、飛んで曲がらない、グリーンでもよく止まるショットが打てるようになるわけです。
トップの状態をチェックする!
注意点としては腰がキチンと捻転されていないと、ゆるみのないトップの位置は決まりませんので、以下をチェックしてみてください。
- 腰が可能な限り(30°程度)捻転されている。
- 左腕の力が可能な限り抜けていて、真っすぐ伸びている状態。
- 左肩が自然と入っていて、両脇がしまっている。
- そのままの状態を数秒間維持できない程力が溜まっている。
まとめ!左腕の緩みは池ポチャやOBの始まり
この時に腕に力が入ると軌道が逸れてトップの位置がぶれ、切り返しで強引に右手で押すようなダウンスイングを行うと、必ず振り遅れますので、インパクトで手首を返して合わしチーピンになるか、そのままスイングすればスライスが出てしまいます(T_T)
あくまでも
- 手首やグリップは柔らかく
- 腰の回転でテークバックを始動して
- 腕と肩の三角形が連動して動くようにリラックスさせて
- トップまで一気にグリッププレッシャーにより生み出された第1振り子のエネルギーで
捻転するようにしてくださいね。
それでは引き続きゴルフ切り返しきっかけ:腕を落とす・沈む・脱力・左肩を下げる?切り返しのマジック03引き続きご覧ください↓
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